愛媛・新居浜市の小学校で先月24日、児童同士が激突し、頭部骨折をしていた。
しかし、学校はすぐに救急車を呼んでいなかったことが、教育委員会への取材で分かった。
出会い頭に激突
新居浜市教委によると、5月24日午前8時ごろ、2年生の児童同士が小学校の中庭で、出会い頭に激突。
1人の児童が、転倒し側頭部を強く打った。
この小学校では朝の会で提出物を出し、出した児童から植物の水やりに行く習慣だった。
今回は、走って教室に戻ろうとする児童と、水やりに行こうとした児童が衝突。
倒れて泣いていた児童
事故が起きてすぐに、近くにいた用務員が駆け寄った。
すると、児童が倒れて泣いていたという。
周りにいた友人たちもぼうぜん。
児童の顔色も悪くなっていたため、用務員が保健室に運んだ。
母親の要望も受け入れずに…
保健室に運ばれた後、児童はおう吐もしていたという。
担任が午前8時15分ごろ、児童の母親に連絡。
その際に「すぐに救急車を呼んでください」と母親が要望した。
しかし、養護教諭と担任は、児童の症状が改善していると判断し、救急車を呼ばなかった。
午前8時半ごろに、母親が学校に駆けつけた。
その際には、児童が立とうとしても、ふらつき再びおう吐。
搬送は1時間後
再度母親が要望し、午前8時40分ごろ、119番通報した。
救急車が午前9時ごろ到着し、市内の病院に救急搬送。
児童は、頭部骨折及び外傷性くも膜下出血と診断され、一時集中治療室(ICU)で治療を受けた。
先月26日に退院し、医師からは体育以外の座学授業を受ける許可は出たという。
しかし、児童は頭痛などが続いており、現在も学校に登校できない状況だ。
「学校の対応が不適切」
なお、今回の一連の事実を、市教委はこれまで公表していなかった。
市教委の担当者は、トレンドニュースキャスターの取材に「学校側の対応が不適切だったため、校長に口頭で指導した」と語った。