「ガラケー再起動」高校時代に好きだった人と交わしたメールや心を支えた娘の写真でよみがえる“あの頃の思い”【THE TIME,】

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2024-06-18 07:40
「ガラケー再起動」高校時代に好きだった人と交わしたメールや心を支えた娘の写真でよみがえる“あの頃の思い”【THE TIME,】

まだ捨てられないけど、電源は入らない「ガラケー」を復活させるイベントの人気が再燃しています。2年前に亡くなった父親の写真を探したい…高校時代に好きだった人とのメールをもう一度読みたい…。ガラケーの中には、それぞれの思い出がたくさん残されていました。

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「当時はシャイで全然話せなかった」相手との思い出のメール

「あー!ついたー!やばい!」と歓喜する女性。出てきた写真に涙する人も…。

長年放置したことで、機能しなくなったバッテリーを、特別な機械で充電してくれるイベント、『おもいでケータイ再起動』。2016年から定期的に開催され、これまでメーカー問わず1万6000台を超える携帯電話が復活しています。

この日、3台のガラパゴス携帯、通称“ガラケー”を持ってやってきた内田光枝さん(81)・敦子さん(50)母娘。

「20年前に飼っていた、今は亡き愛犬の写真を見たい」ということですが、無事に再起動する確率は70%。ドキドキしながら待つこと数分…。
すると、「あっ!ついた!」。無事電源が入ると拍手をして大喜び。

現れたトップ画面の壁紙には、甘えたように見つめる愛犬・リュウの姿が。

「あっ!やっぱりリュウが出た!」と嬉しそうな光枝さん。他にも一緒に出掛けた時のものや、気持ちよさそうに眠るリュウの写真がたくさん出てきました。

愛犬の写真を見つけた内田光枝さん(81):
「すごく噛まれたりして、みんな家中であちこち噛まれたりね」

目を細めながら愛犬の思い出を話す母娘。中には、ゴミが散乱し、荒れた部屋の写真も。

娘・敦子さん(50):
「リュウが部屋をめちゃめちゃにした時の写真。(外から)帰ってきたら、こうなっていて、あまりにも酷くて写真に撮っておこうと」

さらに、「えっ!これどこ?」と、記憶にない動画も。映っていたのは雀荘のようなところで麻雀を楽しむ光枝さんの姿!娘・敦子さんも「麻雀??」と、知られざる母の姿を楽しんでいました。

懐かしい思い出がよみがえる人は他にもー。

30代の男性が持ち込んだのは、高校時代に使っていたガラケー。そこに残っていたのは、好きだった女性と交わしたメールでした。当時は受験の報告などもしていたといい、女性からのメールには、

【センター(試験)こけたのにレベルを落とさないこの無謀さ( ̄∀ ̄) まあ奇跡を信じて...】

高校時代のメールを見つけた30代男性:
「好きでしたね。憧れの人みたいな。高校の時はめちゃくちゃシャイで、全然しゃべれなかったからメールだけ残っているって感じ」

学生時代の甘酸っぱい青春も、今では大切な思い出になったと懐かしんでいました。

「世界初!だらけ」だった日本のガラケー

平成の時代、世界に先駆け、日本独自に進化したガラケー。

平成元年(1989年)、携帯電話の契約数は約49万台でしたが、2000年には6000万台を突破し(※総務省データより)、電話は“一人一台の時代”にかわりました。

街でガラケーの思い出を聞いてみると、懐かしい“ガラケーあるある”が次から次へと!

▼「アンテナを出して、上に振ってみたり」(50代男性)
電波が悪ければ探す。中には、めちゃくちゃ長くのびるアンテナをつける人もいました。

▼「ストラップじゃらじゃらつけてた。ケータイよりでかいストラップ」(20代女性)
平成ファッションのひとつ、ストラップも大流行。

歌手・浜崎あゆみさんモデルの“ヒョウ柄ガラケー”なんていうのもあり…。
▼「流行っていた。クラスのカースト上位はみんな使ってるみたいな」(30代女性)

さらに、世界に先駆けて「電話だけでなくインターネットを使える」ようにしたのが、ドコモの「iモード」。ここから、携帯メール文化が加速。
また絵文字も、iモードと同時に 生まれた日本発の文化で、爆発的に流行しました。

今では必須のカメラ機能も日本発!
2000年、Jフォン(現ソフトバンク)から発売されたカメラ付き携帯(シャープ製「J-SH04)は、“思い出を写真で共有する”時代をスタートさせました。

他にも「ワンセグ」「おサイフケータイ」など、平成期に日本独自に進化したガラケーでしたが、今では日本の携帯電話の97%がスマートフォンに。(※2024年調査/NTTドコモ モバイル社会研究所)

3G回線も続々と終了しています。(※4G回線を使用している機種は利用可能)
▼au:2022年3月終了
▼SoftBank:2024年7月31日終了(※石川県以外はすでに終了)
▼docomo:2026年3月31日終了

写真でよみがえる“言い争っても幸せだった”父との時間

そんな中、電源が入らなくなった携帯電話の復活イベントには、“思い出探し”に来る人が絶えません。

埼玉県の栗原仁さん(50)・凛さん(20)父娘は、「娘の赤ちゃんの時の写真」を探しに。当時仁さんは単身赴任中で、家族から届く「写メール」が元気の源だったといいます。無事再起動すると、「出ました!ありがとうございます。生まれたばっかりの時だ!」
20年ぶりに見る娘の生まれたころの姿に、顔をくしゃくしゃにして喜ぶ仁さん。
娘・凛さんも「えっ、すごい。こんなに写真があったんだなとビックリしました」

さらに、娘が4歳の時の動画も発見!お祭り会場で、浴衣を着て嬉しそうに太鼓を叩く真似をしています。

娘の小さい頃の写真・動画を見つけた栗原仁さん(50):
「もう(子どもも)だいぶ大きくなったので、昔のことは記憶として薄れていたけど、またちょっと蘇って…。よく育ってくれたなって」

帰宅してからも、家族みんなでガラケーに残る“思い出鑑賞会”をしたそうです。

父親の写真を探しに来たという40代の女性もいました。

「2年前に父が亡くなったんですけど、その時あまり写真がなくて...」

もともと持病があり、新型コロナで他の病気が併発し亡くなったという父親。元気だったころの写真が携帯の中に入っているはず、との思いでやってきたと話します。

そして、再起動したガラケーの中に、ありました。14年前に撮った、愛犬を抱っこする父の写真が…。プリントアウトしてもらったその写真を、女性はじっと見つめていました。

14年前の父親の写真を見つけた40代女性:
「父と私は結構性格も似ているといわれるぐらいの人だった。自分も仕事が3年目とか、結構仕事がしんどい時、同族嫌悪じゃないけど、結構父と言い合いになったりすることも多かった。でもそれはそれで日常で、楽しく過ごしていた時期だったな…」

ガラケーの思い出は「特別なストラップ」

俳優・高橋克実さんのガラケーの思い出は、ストラップ。「『笑っていいとも!』の100分の1で、タモリさんの特別なストラップをもらったんですよ」。
特別なストラップだけに、使った時の特別なエピソードが出てくるのかと思いきや、「いまだにまだぶら下げていないです。袋に入ったまま」と、お宝状態になっていると話した。

(THE TIME,2024年6月17日放送より)

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