富士山が噴火した場合、首都圏に降り積もる火山灰によって生活や経済活動に大きな影響が出ると想定されることから、政府は有識者による検討会で被害の軽減策などを議論しています。
【動画】【富士山】大規模噴火なら東京ドーム400杯分の火山灰処理 廃棄物量は東日本大震災の10倍に 「最終処理には数十年単位で検討を」内閣府・有識者検討会
9日に行われた会合で、最悪の場合、住宅地や道路などに降り積もり廃棄処理が必要となる火山灰の量は、およそ4.9億立方メートルに及ぶとする試算が示されました。東京ドームおよそ400杯分に匹敵する容積で、廃棄物の量としては東日本大震災の10倍を上回るということです。
東日本大震災の災害廃棄物はおよそ9割の処理を終えるのに3年がかかっていて、検討会の藤井敏嗣座長は「10倍の量の火山灰を処理するとなれば、数十年単位で考えなければならない」としています。
また、藤井座長は、火山灰の処理方法について「現実的には陸路で灰を運んで海岸線へ埋め立てるしかない。事前に埋め立てに適した場所などを検討しておく必要がある」と述べています。