今年、関東では雷が相次いでいて、東京では例年の3倍以上になっています。落雷によるとみられる被害も各地で起きていて、建物の中にいても決して安心できない状況が見えてきました。
【動画】落雷が原因か「まさかうちのあれが燃えるとは…」 建物火災に見舞われた人が口を揃える“ある言葉”とは 東京の落雷数は例年の3倍超に
大雨で霞む、夜の東北道。きのうも群馬など各地でゲリラ豪雨が。
そんな中、今年、各地で被害をもたらしているのが雷です。
これは昨夜の岐阜市。稲光が夜空を照らしています。
4日前の音楽イベントでは雷雨で中断中、スタッフ9人が足のしびれを訴え、6人が救急搬送されました。
「木の皮が剥がれています。こちらに落雷があったと思われます」
気象会社の「フランクリン・ジャパン」によると、東京都内では7月と8月でおよそ1万8900回の落雷を観測。これは例年の3倍以上です。
ベランダから撮影された映像には、決定的瞬間が!
撮影者によると、この瞬間「街の明かりが全部消えた」といいます。
停電に留まらず今年目立っているのが、雷が原因とみられる「建物火災」です。
今週月曜の未明には群馬県高崎市で、700メートル程の距離で相次いで建物が焼けました。
落雷が原因か 空き家が焼けた男性
「当時、高崎近辺は非常に落雷が(多かった)。まさか、このうちのあれ(空き家)がね、燃えるとは思わなかった」
この日は前夜から、群馬県の各地で雷雨が発生。火事があった時間帯の発雷状況に限ると、高崎市で多くの落雷があったことがわかります。
もう1軒は神社。山車を保管する小屋が全焼しました。
火事の直前、近くの家の防犯カメラには辺りが明るくなる様子も。
山車を管理していた男性も、「まさかここが火事になるとは」と肩を落とします。
落雷が原因か 山車を管理する男性
「近くの家の人たちが大きい声で『火事だっ!』って騒いで、何しろ(雷が)落ちた時の音はすごかったですね」
各地で相次ぐ雷被害。専門家は。
近畿大学理工学部 森本健志教授
「雷の火災ってすぐ爆発するわけではないんですよね。発見が遅れた結果、火災が大きくなるというのは考えられる」
そのうえで。
近畿大学理工学部 森本健志教授
「周辺に落ちた雷の電気が伝わってくることも起こり得る。できるだけ建物の(中の)中央にいるというのが大事だと思います」