「訴訟沙汰になるのを回避するためお金が必要」などと言って女性に現金200万円を送らせ、金をだまし取ったとして、27歳の男が警視庁に逮捕されました。男が現金の配達先としていたのは、無関係の不動産会社が管理する空き部屋でした。
詐欺の疑いで逮捕されたのは、福岡市中央区の飲食店従業員、佐藤俊祐容疑者(27)です。
佐藤容疑者は去年10月、ほかの人物と共謀して「あなたの携帯がウイルスに感染し他人に迷惑がかかり訴えられる。訴訟沙汰になるのを回避するために現金が必要だ」と浜松市に住む60代の女性にうその電話をかけ、現金200万円をだまし取った疑いがもたれています。
警視庁によりますと、女性は指定された東京・江戸川区のアパートの一室に、現金200万円が入った段ボールを宅配便で発送し、佐藤容疑者がこの部屋で受取人を装い受け取っていました。
この部屋は犯行グループとは関係のない空き物件で、ドアノブには内見用のキーボックスが取り付けられていました。
佐藤容疑者は、指示役から伝えられた暗証番号でキーボックスからカギを取り出し、勝手に部屋に入っていたということです。
取り調べに佐藤容疑者は、「中身が犯罪に関わるものだと思った。受け取ったことは深く反省している」と容疑を認めているということです。
警視庁は、犯行グループがキーボックスの暗証番号を知ったいきさつなどを含め、調べています。