JR東海は、東京・町田市のリニア工事現場付近の住宅で水などが確認された問題について、掘削時に発生した気泡が地下水を押し上げ、地表から湧き出たことが原因だとし、工事との因果関係を認めました。
この問題は今年10月、東京・町田市で、リニア中央新幹線のトンネル工事現場近くの住宅敷地内から水と気泡が出ていることが確認されたものです。
JR東海は、トンネルの掘削工事を中断し、第三者を交えながら、水や気泡が出た原因などを調べていました。
きょう、JR東海は原因について、シールドマシーンから発生した気泡が地下およそ3メートルを流れる地下水を押し上げたことにより、水と気泡が湧き出たと明らかにし、因果関係を認めました。
さらに、気泡が湧き出た仕組みとして、▼水や空気を遮る地層がないことや、▼古井戸やボーリング調査などの人工の穴が近くにあったことなど、複数の条件が重なったためだとしています。
今回の調査では、地表への影響や地中の空洞は見つからなかったとして、人体や環境への問題はないとしています。
JR東海は、「地域にお住いの皆様に、ご迷惑をおかけして申し訳ございません」とし、中断をしていたトンネルの掘削工事について、来年1月以降の再開を目指すとしています。