アメリカの裁判所で訴えを起こした元ジャニーズJr.の男性が提訴後、初めて「news23」の取材応じました。アメリカで訴えを起こした理由についてコメントを発表しました。
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アメリカで提訴 元Jr.の原告「世界に理解」を
元ジャニーズJr.の2人がアメリカの裁判所で旧ジャニーズ事務所を提訴しました。
「問題の重大性を日本だけでなく世界に理解していただきたい」
原告の1人が提訴後、初めてnews23の取材に応じました。ネバダ州の裁判所に提訴したのは元ジャニーズJr.の田中純弥さんと飯田恭平さんです。
2人は滞在先のラスベガスのホテルでジャニー喜多川氏から性被害を受けたとして、SMILE-UP.社などに対し、日本円で460億円余りの賠償を求めています。
悩み抜いた上で、今回訴訟を起こしたという2人。なぜアメリカで訴えを起こしたのか。
田中純弥さん「子どもの時には伝えられなかった思いは、いま大人になって伝えなくてはいけない。2度と同じようなことが繰り返されないように、勇気をもって声を上げなくてはいけない」
飯田恭平さん「多くの被害者が声を上げられず孤立し、苦しみ続けてきました。私もその1人です。同じような被害に苦しむ方々に『1人ではない』というメッセージを届けたい」
2人の代理人弁護士はアメリカで訴えを起こす意義について「過去に遡って責任を追及し、より広い範囲で証拠開示を求めることができるため、被害の実態を明らかにできる」と語ります。
460億円という賠償金の請求額については
原告の代理人 クリストファー・ブレナン弁護士「(約460億円)この金額は2人が提案したものではありません。アメリカでは性的虐待の被害者に対する補償が日本よりも大きく設定される傾向がある。『とてつもない悪』だと陪審員に判断してほしい。最悪レベルのパワーハラスメント」
一方、SMILE-UP.社は原告の2人について「日本国内にお住まいであり、米国の裁判所には管轄は認められないものと考えております」などとコメントしています。
田中純弥さんがnews23にコメント
【田中純弥さんのコメント全文】
「性被害者の方の中には自分の経験をうまく伝えられない人が沢山います。僕もその1人でした。」
「もし自分の家族やお子様が、僕たちと同じような辛い思いをさせられた時に、その事実を何事もなかったように受け入れられるものなのでしょうか。子供の時には伝えられなかった思いは、いま大人になって伝えなくてはいけない、二度と同じようなことが繰り返されないように、勇気をもって声をあげなくてはいけないと思うようになりました。」
「ジャニーズ事務所の性加害問題は、ひとつの芸能事務所の問題だけでなく、今の日本社会における権力構造や人権意識、メディアのあり方にまで及ぶ深い問題なのだと思います。この問題の重大性を、日本だけではなく世界の方々に理解していただきたいと思っています。」