猫の腎臓病に効果を発揮するとされる『AIM』とは?猫たちの平均寿命を伸ばす可能性も

2025-11-01 20:00

猫にとって宿命の病とも言われる腎臓病。その新薬が完成しつつある事はご存知ですか?この記事では、猫の腎臓病の新薬「AIM」についてご紹介します。

︎猫の腎臓病について

腎臓

腎臓は体内で、血液から尿をつくり体の中で不要になった老廃物や毒素を尿の中に排泄する、血圧を調節する、ナトリウムやカリウムなどの血液中のイオンバランスを保つ、ホルモンを分泌し血液をつくる、などの働きを担っている、とても重要な臓器です。

猫の腎臓病には急性腎不全と慢性腎不全があり、急性腎不全では、突然の嘔吐、元気消失、痙攣、食欲不振、進行すると尿が出ないなどの症状が現れます。

その原因は、尿路結石や腎結石、腫瘍など様々な要因が考えられており、急性腎不全になった場合は症状の進行も早い可能性が高いため、命に関わる状態になりかねない非常に怖い病気です。

一方で慢性腎不全は、少しずつ進行していきます。

初期症状としては水を沢山飲んで大量の尿を排泄する「多飲多尿」が最も多く、徐々に症状が進行してくると、元気消失、嘔吐、食欲不振などの症状が現れます。

治療方法としては、腎臓の機能をサポートするための内服薬や、塩分が抑えられた腎臓病用の療法食などが使われてきました。

しかし、一度悪くなった腎臓は進行を遅らせる事はできても、元に戻す事ができない事から、腎臓は徐々に症状が進行して行き、最期は食事や水分が取れなくなり全身状態が悪化して亡くなってしまいます。

15歳以上の猫の80%が腎臓病であると言われる事からも分かるように、猫は歳をとるとほとんどの確率で腎臓が悪くなる動物であり、愛猫が腎臓病に罹患したり、それが原因で愛猫を亡くしたりした経験のある飼い主さんはとても多いと思います。

しかし腎臓病は多くの猫や飼い主さんが苦しんでいる病気にも関わらず、今までなぜ人や犬よりも、猫が腎臓病になりやすいのか、その原因が今まで分かっていませんでした。

︎新薬のAIMについて

薬

しかし2016年、ついにその原因を発見したのが、AIM医学研究所の所長である宮崎徹医学博士です。

この発表により、猫の腎臓病治療の研究は一気に前進しました。

2016年、宮崎博士は、猫の腎臓病の重要な原因のひとつが「AIM」というタンパク質にある事を発表しました。

AIMは、体内でできた老廃物を処理する際に、それを掃除してくれる貪食細胞に「これがゴミですよ」と知らせるための目印として老廃物に貼り付く、言わば、「粗大ゴミシール」の様な役割をしているタンパク質です。

AIMがつく事で、貪食細胞は老廃物をそれはゴミだと認識して、掃除をしてくれています。

AIMは人にも犬にも猫にも存在していますが、その中で猫だけはなぜかAIMが存在するにも関わらず、上手くゴミに付くことができないAIMがほとんどであることを、宮崎博士は発見しました。

つまり猫で腎臓病が起きる事が多いのは、この老廃物が血液濾過の役割をしている腎臓に、歳を重ねるごとに蓄積されていき、腎臓が機能しなくなっていくためだと分かったのです。

そこで、それならば上手く働くことのできるAIMを外から取り入れてあげれば、老廃物が掃除されるのではないかと作られたのが新薬の「AIM」です。

宮崎博士は、このAIMがうまく働けば猫の寿命はおおよそ2倍に延びる可能性があると述べています。

︎現在の進行状況

獣医師と猫

AIMの薬の開発には、多くの愛猫家の方から半年で約3億円もの寄付金が集められ、宮崎博士はその想いを胸に、一日も早い実用化を目指して尽力されています。

現在は、薬は完成し、2025年の春から全国26動物病院で治験が始まっています。

宮崎博士によると、来年2026年には農林水産省への承認申請を行い、審査期間を通過すると、2027年春には新薬が一般の飼い主さんでも使える様になる予定だという事です。

またAIMを使ったキャットフードは既に発売されており、一般の飼い主さんでも購入する事ができます。

︎まとめ

人と猫の手

多くの猫や飼い主さんの希望の光となる新薬「AIM」。

獣医療関係者にとっても、これまで治らなかった病気が治る様になるというのはとても嬉しい事で、猫の寿命を延ばす可能性を秘めた新薬が、一日も早く飼い主さんのもとへ届くことを願っています。

その実現のために日々ご尽力されている宮崎徹医学博士をはじめ、研究に携わるすべての皆様に心から感謝申し上げます。

関連記事

嫌いな人に見せる猫の10の態度
ネコを『遊び』に誘ったら…驚きとショックが隠せない『まさかの断り方』が13万再生「おもしろすぎるw」「わかりやすい」と爆笑の声
涼しくなってきて『猫がくっついてくる』ようになった結果…起床時の『尊すぎる光景』に3万いいね「可愛くて笑った」「全人類に必要」
『前足を吸っていた猫』の前に指を差し出してみた結果…まさかの反応に爆笑する人続出「表情も完璧w」「何を考えてたんだろうw」
同居犬にちょっかいをかけられた猫→女の子の足元に逃げたと思ったら…賢すぎる『まさかの行動』に「お姉ちゃんでガード」「最高」と反響の声

  1. 【速報】米連邦検察 FRBパウエル議長への刑事捜査を終結 ウォーシュ次期議長候補の人事承認に前進か
  2. 「(踏切が)カンカン鳴ってから入った」1歳男児 踏切で回送列車にはねられ意識不明の重体 名鉄名古屋本線 1人で踏切に立ち入ったか 岐阜・岐南町
  3. オンライン会議ツールの「Zoom社」に賠償命じる判決 音響機器メーカー「ズーム」が「自社ロゴと似ていて商標権を侵害された」と訴えた裁判
  4. Vichy Laboratoires、PSG所属サッカー選手Vitinhaをグローバルブランドアンバサダーに起用
  5. 中国軍 フィリピン周辺で実弾射撃伴う軍事演習 米比合同軍事演習「バリカタン」をけん制か
  6. 三亜アジアビーチゲームズ開会式テーマソング「See ya in Sanya」:世界は広いが、天涯は遠くない
  7. スーパー戦国時代 注目のドンキの新業態『ロビン・フッド』1号店がオープン 85円のおにぎり…300円台の弁当も 1回の買い物で3万円超え
  8. イラン外相率いる“小規模な代表団”が24日夜にパキスタン訪問か パキスタンメディア報道 アメリカの先遣隊はイスラマバードに到着
  9. 30万円超も「初任給」何に使う? 家族へ感謝か投資か 給料から引かれる“控除”に注意【Nスタ解説】
  10. 「人と列車が接触した」1歳男児 踏切で回送列車にはねられ意識不明の重体 名鉄名古屋本線 1人で踏切に立ち入ったか 岐阜・岐南町
  1. スーパー戦国時代 注目のドンキの新業態『ロビン・フッド』1号店がオープン 85円のおにぎり…300円台の弁当も 1回の買い物で3万円超え
  2. 「人と列車が接触した」1歳男児 踏切で回送列車にはねられ意識不明の重体 名鉄名古屋本線 1人で踏切に立ち入ったか 岐阜・岐南町
  3. 「旭山動物園の焼却炉に妻の遺体を」動物園に勤める男性職員(30代)死体遺棄の疑いで聴取 妻の殺害ほのめかす供述も 北海道
  4. イラン外相率いる“小規模な代表団”が24日夜にパキスタン訪問か パキスタンメディア報道 アメリカの先遣隊はイスラマバードに到着
  5. 30万円超も「初任給」何に使う? 家族へ感謝か投資か 給料から引かれる“控除”に注意【Nスタ解説】
  6. 自衛隊員や警察官もクマに襲われ…春グマが異例の早さで出没!青森も岩手も…東北各地でクマ出没警報が過去最速で発表
  7. 中国軍 フィリピン周辺で実弾射撃伴う軍事演習 米比合同軍事演習「バリカタン」をけん制か
  8. 「天井裏から手のようなものが」のぞきか?病院の天井裏に侵入したとして小児科医の男(41)逮捕 湘南藤沢徳洲会病院 神奈川・藤沢市
  9. 「線路上で人と列車が接触した」踏切で1歳男児 列車にはねられ意識不明の重体 名鉄名古屋本線 岐阜・岐南町
  10. オンライン会議ツールの「Zoom社」に賠償命じる判決 音響機器メーカー「ズーム」が「自社ロゴと似ていて商標権を侵害された」と訴えた裁判
  11. 食料品の価格高騰いつまで?コメ類は48.9%上昇・コーヒー豆47.0%・たまねぎ24.1% ・鶏卵12.9%上昇 2025年度平均の消費者物価指数2.7%のプラス
  12. 【 篠原かをり 】夫・河村拓哉さんと夫婦初の2ショット会見〝自分の好奇心が法の範囲内で収まっていて良かったなと思います〟