不振の“大豊”両横綱に大島理森委員長「期待と同時に今後の努力を大いにお願いしたい」と懇願 夏場所以降に巻き返しなるか

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2026-04-13 06:00
不振の“大豊”両横綱に大島理森委員長「期待と同時に今後の努力を大いにお願いしたい」と懇願 夏場所以降に巻き返しなるか

大の里と豊昇龍の「大豊(たいほう)時代」は来ているのか――。3月の大相撲春場所(エディオンアリーナ大阪)は関脇・霧島が12勝3敗で3度目の優勝を飾り、大関再昇進を果たした。懸賞総数は2481本(1本7万円)で、地方場所の最多記録を更新。人気は相変わらずだ。しかし、本来は主役のはずの両横綱には不甲斐なさが目立った。綱とりの安青錦の不振はあったが、またしても誰が優勝するのか分からない「混戦場所」を演出した最大の責任は、2人の横綱にあると言ってよいだろう。

白星を挙げられないまま、4日目に早くも休場したのは大の里だった。昨年九州場所13日目の安青錦戦で左肩を痛めてから、本来の鋭い攻めが影を潜めている。今でも左は完全には使えないのだと思う。初日に自ら引いて若隆景に押し出されると、2日目の新小結・熱海富士戦も引いた。3日目には今度は若手小兵の藤ノ川の引き技に自ら両手から落ちた。

初日からの3連敗は力士生活初の経験だ。もどかしさと迷い。自分を見失い、自信までも失っているように見えた。本人は「立ち合いがよくない。体は大丈夫」と強調していたが、師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)と相談して休場を決断した。

一方、昇進後の初優勝を目指した豊昇龍は中日8日目までに2敗したものの、終盤までは優勝争いに絡んだ。しかし、12日目に1差の首位・霧島に上手投げで敗れ、直接対決で並ぶ好機を逃した。さらに2日後の14日目には、その霧島が安青錦に敗れた直後に大関・琴桜の外掛けに屈した。同じく2差で追っていた平幕・琴勝峰も敗れていたため、「負け」「負け」「負け」で、千秋楽を待たずに霧島の優勝が決定。それをアシストする形になってしまった。

これにはいつも力士を思いやるコメントの多い八角理事長(元横綱・北勝海)も、さすがに厳しく指摘するしかなかった。「情けない負け方だった。気持ちが乗っていない」。横綱としての存在感を示す勝負所の終盤で頼りない敗戦が続いた。相撲協会のトップであり、また同じ綱を締めた者として憤りを隠しきれなかった様子だ。

豊昇龍は大関で2度目の賜杯を抱いた昨年初場所以降、横綱として7場所、優勝に届いていない。しかも、この間、平幕に敗れる金星配給はこの場所の2個を含めて15個。1場所2個は許している計算が続く。一方、昨年3度の優勝を飾った大の里も、昇進後5場所で優勝は1回(昨年秋場所)。こちらも金星配給は春場所の2個を含めて11個となり、豊昇龍と同様のペースだ。

場所後の横綱審議委員会でも苦言は続いた。大島理森委員長は、「大の里関にはともかく体をしっかり治して、次の場所を目指して欲しい。強い横綱をファンは期待している。豊昇龍関は最後まで優勝争いに加わったが、さらに強い横綱になって頂いて、横綱という重い責任を果たす姿を見せて欲しい。両横綱には期待と同時に今後の努力を大いにお願いしたい」と懇願するように話した。

青森出身の大島委員長は今年の9月で80歳になる。地元出身の初代横綱・若乃花のファンだったそうで、名横綱・栃錦との「栃若時代」になぞらえて昨年秋場所、大の里と豊昇龍で16年ぶりとなる横綱同士の優勝決定戦になった時に「両横綱の『大豊時代』がきた。あっぱれ」と喜んだ。ただ、その後はその言葉はなかなか出る場面がなくなり、この日の会見でも発せられることはなかった。

角界は2人の横綱が並び立ち、土俵を引っ張る姿がファンを熱狂させてきた。「栃若」以降も、大鵬と柏戸の「柏鵬」、輪島と北の湖の「輪湖」、曙と貴乃花の「曙貴」らが有名だ。玉の海の急死に伴い、わずか10場所で終わったが、北の富士との「北玉」も印象に残る。大鵬、柏戸と同じ同時昇進した2人は、もしも、玉の海に不幸が訪れなければ、土俵を盛り上げる黄金時代を築いていたかもしれない。

スピード昇進で角界の記録を塗り替えてきた大の里と、叔父の朝青龍との比較からの脱却を目指してきた豊昇龍。2人の横綱が夏場所以降、どんな巻き返しを見せるのか。それによって、人気が続く令和の大相撲界は「混乱」が続くか、「安定期」に入るか、が決まる。その時に「大豊時代」が本物なのかも、明らかになるだろう。

(竹園隆浩/スポーツライター)

  1. トランプ大統領「アメリカは人類の歴史上、最も成功した国家」 建国250年となる独立記念日を前に演説 4人の歴代大統領の顔が刻まれたラッシュモア山で
  2. 漢方と鍼灸で第二子を授かった体験談を公開
  3. 東京・中央区の勝どき陸橋で2人乗りバイクから女性が転落 後続車にひかれ意識不明 バイク運転の男は逃走しひき逃げ容疑で捜査 警視庁月島署
  4. イラン前最高指導者ハメネイ師の葬儀 ひつぎは5日夕方までテヘランに安置される予定 最大2000万人の市民が訪れると推定
  5. 主題歌・SixTONES『マイオンリー』に決定! 土ドラ『告白』 松村北斗「流れるたび口ずさむたびに感情が動くような『マイオンリー』」
  6. 東京・中野区で住宅など7棟焼ける火事 約4時間半後に鎮火 40代男性が右足に軽傷 東京都庁から1キロ離れた住宅街
  7. 「国民の総意」はどこへ?「皇室典範改正案」にいきなり浮上した“皇位継承権”  旧宮家の「男系男子」本人が明かす本音【報道特集】
  8. 猫のことを『うちわ』でパタパタと『扇いであげる』と……笑ってしまう光景に4万いいね「どんどん伸びてる気がするw」「おててがたまらん」
  9. 猫の『うつ病』は存在するの?見逃せない5つの症状や飼い主にできる対処法まで解説
  10. 犬の『寝る場所』からわかる心理5選 一緒に寝るのはOK?愛犬に寄り添って寝てもらう方法はあるの?
  1. 【速報】自衛隊・制服組トップが“異例”のXアカウント開設 現役統幕長のSNS開設は初
  2. 東京・中野区で住宅など7棟焼ける火事 約4時間半後に鎮火 40代男性が右足に軽傷 東京都庁から1キロ離れた住宅街
  3. 東京・中央区の勝どき陸橋で2人乗りバイクから女性が転落 後続車にひかれ意識不明 バイク運転の男は逃走しひき逃げ容疑で捜査 警視庁月島署
  4. トランプ大統領「アメリカは人類の歴史上、最も成功した国家」 建国250年となる独立記念日を前に演説 4人の歴代大統領の顔が刻まれたラッシュモア山で
  5. イラン前最高指導者ハメネイ師の葬儀 ひつぎは5日夕方までテヘランに安置される予定 最大2000万人の市民が訪れると推定
  6. 主題歌・SixTONES『マイオンリー』に決定! 土ドラ『告白』 松村北斗「流れるたび口ずさむたびに感情が動くような『マイオンリー』」
  7. 「国民の総意」はどこへ?「皇室典範改正案」にいきなり浮上した“皇位継承権”  旧宮家の「男系男子」本人が明かす本音【報道特集】
  8. 漢方と鍼灸で第二子を授かった体験談を公開
  9. 小さなホウキを使って掃除を始めると、『子猫たち』が……尊いリアクションに「愛おしすぎて泣いちゃう」「キスしたい」と60万再生
  10. 猫のことを『うちわ』でパタパタと『扇いであげる』と……笑ってしまう光景に4万いいね「どんどん伸びてる気がするw」「おててがたまらん」
  11. 【 田中みな実 】結婚と妊娠を自身のラジオで報告「唯一の肉声を発信している場所」ゲストは急遽ホフディラン小宮山雄飛に
  12. 猫から『頼りない』と思われる人の特徴5つ ガッカリさせるワケや信頼してもらうコツ