猫の命に関わる『危ない嘔吐』4選 心配ないケースとの違いや適切な対処法を解説
猫はもともと吐きやすい動物ですが、よくあることだと思って放置していると、中には命に関わる危険なサインが隠れていることもあります。「病院へ急ぐべき危険な嘔吐」と「様子を見ていい嘔吐」の見分け方を知っておきましょう。
愛猫の命に関わる危ない嘔吐4選

猫の嘔吐には2種類あり、食べたものを何かしらの理由で、食道から吐き出す「吐出(としゅつ)」と、体の不調などによって胃やその奥までいった食べ物をえずきと共に吐き出す「嘔吐」があります。
基本的に、単発の「吐出」は心配ないことが多いものの、頻度や状態によっては注意が必要です。一方、「嘔吐」には心配なケースがあります。それでは、危険な嘔吐のケースを詳しく見ていきましょう。
1.何度もくり返し吐く
30分〜1時間という短時間のあいだに何回も連続で吐いたり、1日のうちに何度も嘔吐をくり返したりするときは、体に異変が起きているかもしれません。
激しい嘔吐には、急性胃炎や急性腎不全などの内臓の急激な機能低下や、毒性のあるものの誤飲による中毒症状などが考えられます。また、異物が腸に詰まっているときも、嘔吐をくり返します。いずれの原因も、放置すれば命に関わる重篤な症状です。
一方、毛づくろいで飲み込んだ毛玉を吐き出すような一時的なもので、吐いた後にケロッとして食欲・元気も変わりなく、その後は嘔吐が収まっているようであれば過度な心配はいりません。
2.吐いたものに異常がある
吐き出したもののなかに血液が混ざっているときには、消化管の粘膜が傷ついて出血しているかもしれません。誤飲したものによる粘膜の傷や、消化管に潰瘍ができている可能性などが考えられます。
吐しゃ物から便のようなニオイがするときは、小腸・大腸の閉塞によって腸の内容物が逆流している恐れがあります。 よくあるのは、誤飲や毛玉、腸の一部が隣の腸に入り込む腸重積です。これは比較的子猫や若い猫に見られます。
緑色や黄緑色の液体は、胆汁の可能性があり、膵炎や肝臓・胆道の疾患も疑われます。ただし、吐しゃ物のなかに猫草があると胃液に混ざって緑色になることがあります。寝起きなどで空腹時間が長すぎると、胃酸が逆流して、白い泡や黄色い液体を少量吐くこともよくあります。
3.吐いた後の体調不良
嘔吐した猫の様子を見たときに、ぐったりとしてうずくまり、その後も食欲も元気もなくなってしまった場合は、すぐに病院を受診する必要があります。
体力を消耗している理由としては、何度も吐いたことで体内の水分が急激に失われ、深刻な脱水症状になってしまった可能性があります。あるいは、もともと持っていた内臓疾患が進行して、その苦痛や衰弱が嘔吐後にぐったりするという形で出てきたのかもしれません。
吐いた直後にしばらくジッとしていても、嘔吐が単発で、数分後にはふだん通りに活動しているのであれば様子を見てみましょう。嘔吐は腹筋や横隔膜を強く使うため、吐いた直後は数十秒ほど動かずじっとする猫は珍しくありません。食欲もあり、元気な様子があれば大丈夫です。
4.何度もえずくが何も出ない
苦しそうに何度もえずいているにもかかわらず、胃の中から何も出てこないのは、異物による消化管閉塞や毛球症(毛玉の詰まり)、空腹で胃が空っぽなときなどです。特に自力で異物を排出できないほど完全閉塞している場合は、窒息や消化管の損傷を引き起こす可能性もあるため、一刻を争う危険な状態です。
一方、心配がないのは、一時的に抜け毛やホコリで喉が刺激され、1〜2回えずいただけのケースです。苦しそうな様子は音だけで、その後も元気にしていれば様子を見ていて問題ありません。
ただし、猫に口内炎や歯肉炎などがあり、鋭い痛みが走ったときにもえずくような仕草をすることがあります。この場合は、治療が必要なため、病院を受診するようにしてください。
猫が吐いたときの適切な対処法

猫が吐いたときは、まず現在の猫の状態を最優先で確認しましょう。吐いた後に、ケロッとしてふだん通りの元気や食欲があるかどうかと、何度も吐かずに単発で終わるなら一時的な嘔吐だと考えられます。数日以内に体調を崩すケースもあるため、しばらくは注意して様子を見ておきましょう。
何度もくり返し吐いたり、えずいたりしている場合は、病院へ連れていく準備を始めましょう。もし、ぐったりしている場合は、危険な状態である可能性があります。すぐに動物病院へ向かってください。
外出中に猫が吐いていて、帰宅後に判明することもあるでしょう。嘔吐に気づいたらその時点での猫の様子の確認と、清掃する前に吐しゃ物の中を確認して、スマホで写真を撮影しておきましょう。万が一、猫に異常が見られ病院へ行く場合、写真に残しておくことで発見時の状態を獣医師へ正確に伝えることができます。可能なら、吐いたものの現物を持参する方が、さらに有効です。
まとめ

猫の嘔吐の危険度は「元気があるか」や「内容物はどうか」が重要な判断基準になります。ふだんから食後にフードを吐きがちな猫でも、誤飲や病気で吐くこともあるため、念のため吐いた物の確認はするようにしましょう。
また、嘔吐後の猫が元気で、吐いた物もフードの吐出であっても連日続く場合には、消化器の異常も考えられます。「いつものことだろう」と安易に放置してしまうと、食道炎や慢性的な栄養不足になることもあります。
もし、大丈夫かどうかに迷ったら自己判断せず、獣医師に相談するようにしましょう。
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