韓国の大統領夫人が賄賂として高級ブランドバッグを受け取ったとする疑惑をめぐって、検察は「疑いがない」として、夫人を起訴しないことを決めました。
疑惑をめぐっては、尹錫悦大統領の夫人・金建希氏がアメリカ在住の韓国人牧師から高級ブランドバッグを受け取る様子が隠しカメラで撮影され、インターネットメディアが映像を公開したうえで刑事告発。これを受け、韓国の検察は金夫人からも事情を聴き、捜査を進めていました。
そして検察はきょう、「金夫人が大統領の職務と関連してバッグを受け取ったという事実は認められない」と判断。金夫人や牧師など関係者全員について、「疑いがない」として不起訴処分にしたということです。
最大野党「共に民主党」は、「検察は時間だけを引き延ばして、大統領府が望む結論を下した」と反発しています。
また、韓国の国会は先月、政府から独立した特別検察官によって金夫人の疑惑を捜査する法案を再び可決していましたが、尹大統領はきょう、拒否権にあたる「再議要求権」を行使しました。