■パリオリンピック™ 陸上・男子100m予選(日本時間3日、スタッド・ド・フランス)
男子100m予選の4組にサニブラウン アブデル ハキーム(25、東レ)が登場し、10秒02の組2着で準決勝進出を決めた。
自身2度目のオリンピックも前回東京五輪は200mでの出場で、100mでの出場は初。サニブラウンは第4レーン、今季9秒82を出したジャマイカのO.セビルら強敵らと同組となった。今シーズン磨きをかけてきたというスタートで早くも前に出ると、中盤以降もスピードに乗り、最後は横をみる余裕をみせながら2着でフィニッシュ。日本勢のオリンピック最高記録となる10秒02をマークした。
レース後「走りの感触はとりあえずまずまず、いい感じで走れたんで良かったかな」と振り返ったサニブラウン。「明日もしっかり集中していければと思ってます。準決勝は本当にみんな全力で走ると思うんでそこにプレッシャーを感じずに自分の走りができればしっかりと決勝はいけると思ってます」と次の準決勝へ目を向けた。
五輪初出場の坂井隆一郎(26、大阪ガス)が予選7組で10秒17(組5着)、東田旺洋(28、関彰商事)は1組で10秒19の組5着。タイムで拾われる可能性があったが、10秒06、10秒08、10秒16の選手が拾われ、わずかに及ばず予選敗退となった。
サニブラウンは今季ダイヤモンドリーグ(DL)の第6戦(5月31日、ノルウェー・オスロ)で自身5度目の9秒台となる9秒99(+0.4)をマーク。パリ五輪の参加標準記録(10秒00)を突破し、100mでの五輪出場を決めた。
世界陸上では22年のオレゴンで7位、23年ブダペストで6位と2大会連続で入賞。五輪で決勝進出となれば1932年ロサンゼルス五輪の吉岡隆徳さん(6位)以来、92年ぶりの快挙。5位以上ならば日本勢史上最高となる。