ユーモアのある研究や開発に贈られる「イグ・ノーベル賞」。おしりから酸素を取り込む「腸呼吸」に関する研究で、東京医科歯科大などの共同研究グループが受賞しました。日本人の受賞は18年連続です。
【動画】コイントスで上の面が出る確率は…?今年のイグ・ノーベル賞を発表 日本人は18年連続受賞
東京医科歯科大学 武部貴則 教授
「呼吸におけるおしりの可能性を信じていただき、本当にありがとうございます」
「イグ・ノーベル賞」の“生理学賞”を受賞したのは、東京医科歯科大学や名古屋大学、京都大学などの共同研究グループで、おしりから酸素を取り込み、「腸呼吸」をすることで呼吸不全を改善できることをマウスやブタを用いて確認しました。
新型コロナの治療では、人工心肺装置「ECMO」が使われていましたが、「腸呼吸」によって、体への負担を少なく症状を改善できる可能性があるということです。
そのほか、ミサイルの中に鳩を入れて発射し、首の動きを活用して攻撃を命中させるという第二次世界大戦の際に検討された作戦「プロジェクト・ピジョン」。この作戦を提案したアメリカの行動心理学者が、その実現可能性を自ら検証した1960年の研究が“平和賞”を受賞。
“確率賞”を受賞したのは、コイントスをする際に上を向いている面が投げたあとも上になる確率がわずかに高いことを研究したオランダの数学者ら。48人が46種類の通貨を35万回以上投げて検証したところ、同じ面が出る確率はおよそ51%だったということです。
この研究の論文は「コイントスで何かを決める場合は、上向きの面を隠すことをおすすめします」と結ばれています。