猫との会話に意味はあるの？そんな風に思っている人もいるかもしれませんが、実は大きなメリットがあります。話し方のポイントと合わせて紹介します。
1.猫がリラックスできる
その信憑性は定かではありませんが、猫に話しかけることは猫のストレス軽減につながるようです。
野生の猫にも「社会」があります。単独行動が好きな猫も、ときにはコミュニケーションが必要です。実際、飼い主に名前を呼ばれて「ニャー」と返事する猫の姿は喜んでいるように見えるのではないでしょうか。
国際的な総合科学ジャーナルとして有名な『シュプリンガーネイチャー』が、2022年10月25日に面白い研究結果を発表しました。飼われている猫に「飼い主」と「他人」が話しかけたところ、前者でのみ「しっぽを振る」「耳を動かす」などの反応を示したのです。
このことから、猫は会話そのものに興味を持っているとは言えないものの、少なくとも飼い主の声に好意の気持ちを持っていることがわかります。
また、猫が単純な単語を記憶できることが、さまざまな実験で証明されています。「ごはんだよ」「一緒に遊ぼう」などの言葉に「ニャー」と反応するとしたら、それは紛れもなく立派な会話であり、コミュニケーションを求めている証拠だと言えるでしょう。
2.人間もリラックスできる
猫に話しかけることによって、人間にもリラックス効果が期待できます。不安なときや悲しいとき、愛猫に話しかけるだけでホッと安心できるものですよね。愛猫に愚痴を聞いてもらっている人もいるかもしれません。
スイス・チューリッヒ大学動物行動学研究所の実験によると、『うつ症状を持つ人間が猫と接した結果、その大半が改善傾向に向かった』とのことです。猫が人間の状態を見て接し方を変えていたというのも興味深いところです。
話しかけられれば答え、そうでなければ静かに寄り添う猫のフラットな対応が、うつ症状を持つ人の心の癒しとなったのかもしれません。
また最近では、猫を飼養する会社も増えているそうです。猫との会話が気分転換になるだけでなく、人間同士のコミュニケーションを円滑にすることも期待されているようです。
3.絆が深まる
猫と人間の双方にとってリラックス効果があるということは、両者の絆を深めることにもつながります。もちろん猫は、会話をしなくても生きていくことはできるでしょう。しかしながら、会話で得られる情報は猫にとって貴重なものです。
例えば、名前を呼びながら遊んであげることで楽しさが増します。苦手なブラッシングや爪切りをするときも、飼い主の声が聞こえる方が緊張が和らぐのではないでしょうか。「猫は家につく」などという言葉がありますが、聞き慣れた飼い主の声もまた、猫の暮らしに安心感をもたらします。
猫同士ではボディランゲージや毛づくろいでお互いの意志を確認しあうことがありますが、人間とはそれができません。そこで日々のコミュニケーションに会話を取り入れることで、信頼度が高まるのです。
猫が喜ぶ話し方やタイミング
猫に話しかけることにメリットが存在することが分かりましたが、具体的に猫が喜ぶ話し方やタイミングを確認しておきましょう。
高い声
猫に限らず、低くてドスの効いた声は、動物を怯えさせます。猫に話しかける際は、なるべく高いトーンで話しましょう。
小さな声
猫は大きな音が苦手です。とくに、大きな声で突然呼びかけるのは厳禁です。一瞬で信頼関係を壊してしまいます。
猫に話しかけるときは、小さく落ち着いた声で話してみてください。
猫がご機嫌なタイミングで！
猫は気分屋なので、なるべく機嫌がいいときに話しかけるのがおすすめです。
猫がイライラしているときに無理に話しかけると、尚更へそを曲げる可能性があります。
まとめ
猫に話しかけると、猫と飼い主双方にとって大きなメリットがあります。
余計な言葉のない会話はリラックス効果が高く、絆を深めることにもつながるでしょう。猫とのコミュニケーションについては各所でさまざまな実験が行われており、今後また新たな事実が発見される可能性も。
とはいえ、言葉すべてを理解できない猫との会話は、声色やボリュームが重要になります。猫の気持ちに寄り添い、優しく語り掛けてくださいね。
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